新しい「新地理」届く

新しい「新地理」届く

 

日本地理教育学会の機関誌「新地理」が届きました。
封筒を開けてみたら、少し驚く事がありました。なんと、表紙デザインや印刷用紙などが新しくなっていたのです。今までのものは、なんとなく学会の歴史を感じさせるデザインでしたので、見た瞬間「おっ!」と思いました。(でも、デザイン的な評価はどうなのでしょうか??)
今後、機関誌「新地理」は年3回の発行回数になり、学会の英語表記も「The Geographic Education Society of Japan」と変更になるということも会告として示されていました。英語表記の学会名については、私も違和感があったので、改善された印象を持ちました。
さて、この第56巻第1号には、論説1本と研究ノート1本が掲載されています。どちらも、地理学習の内容構成や方法に関する論考で、私にとっては、興味深い内容です。特に、「地理教育国際憲章」を手がかりとした地理的探求に関する金氏の論考では、地理学における思想史と地理教育の歩みに関する簡単なレビューが行われています。地理教育の論考としては珍しく構造主義地理学と地理教育の関連についても言及されており、そうした流れの中で「地理教育国際憲章」を再評価してことに魅力を感じます。(自分も修士論文をまとめる時に同じ視点から「地理教育国際憲章」を評価したからなんですけど・・・)
続いて、研究ノートして志村先生の論考では、イギリスにおける初等地理カリキュラム編成について分析した結果が報告されています。場所についての分析では、日本での同心円拡大主義に対して「多核的同心円拡大法(志村先生の命名)」と呼べるような原理に基づいていることが改めて指摘されています。また、それ他の視点からの分析も大変興味深いものでした。さすがですね。
話はそれますが、同心円拡大主義については、安藤輝次先生による大部な著書がありますね。社会科地理カリキュラムや地理教育カリキュラムの編成を検討する際には、人間の空間認識のメカニズムに関する根源的な解明と理解も必要なように感じます。小学生や中学生ばかりではなく、大人でさえも、その空間認識が単純な同心円拡大になっていないことは明らかです。あとは、教育という枠組みとして考えた場合に同心円拡大主義に基づいたカリキュラム編成をする合理的な理由の有無や有効性について議論を進めていくことが求められると思います。

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