ふと反地理学的反省を想う

仙台にあるジュンク堂に行ってきました。店舗がかわって、一番困ったことは、どこに何があるかがわかりにくくなったことです。
教育関係書籍はたくさんあるので、すぐに場所がわかります。でも地理学関係の書籍を探すのは店舗においてある検索機を使っても苦労します。
地理学関係の書籍をまとめておいてもらえるとありがたいのですが、そういう書店はほとんどありません。たまに、まとまっていたとしても、自然地理学と人文地理学は必ず離れた棚においてあります。図書分類から考えると、それは当然のことなのかもしれませんが、利用する側からすると辛いです。
馬鹿な私は、地理学が学問としての有効性を日本社会の中できちんと主張できていないから、書店でも冷遇されてしまうに違いないなんて考えてしまいます。でも、故竹内啓一先生はそうした思考に警鐘を鳴らしていたことを思い出しました。
著書「とぽろうぐ」(古今書院)に、先生が1970年に書かれた「反地理学的反省」という雑誌「地理」原稿が再掲載されている箇所があります。
それは次のような書き出しで始まります。

ここでの問題は、まず、単一の科学としての地理学なるものは存在するか、という問題に帰着するであろう。これは、おそらくは、地理学の専門的な勉強を始めたときから、すべての地理学徒がもっている疑問ではなかろうか。

「反地理学的反省」において語られている先生の論考は、今読み直してみても示唆的な内容だと感じます。

地理学がなんともさえないもののようにみえるとき、・・・(略)・・・。次に、このような誘惑に陥らないストイックな研究者が陥りがちな危険は・・・(略)・・・。いずれにしても「地理学」ということば自体に反省を欠いて、「地理学」ということばにふりまわされている偏見ではなかろうか。

[E:book]付記
「自然地理学」が「地理学」かどうかということについては、P.George : Sociologie et Géographie,1966の刺激的な断言があるらしいです・・・[E:coldsweats01]

スポンサーリンク