Photo by Dimitri Karastelev on Unsplash
フォルクスワーゲンのGolfを運転した時、あることに気づきました。
いつものようにCarPlayでApple Mapsを使ってナビゲーションしていると、以前とは違う表示になっていることに気づいたんです。
今まではCarPlayのメイン画面でしか見えなかった方向矢印(ターンバイターン・ナビゲーション情報)が、純正ナビを使った時と同じように、目の前のインパネディスプレイやHUD(ヘッドアップディスプレイ)上にも表示されるようになっていました。
これって、いつから変わったのでしょうか?
純正ナビに対する私のイメージはあまり良くありません。ただ、このインパネディスプレイやHUDでの方向矢印表示ができることだけ魅力でした。それがCarPlayのApple Mapsでできるなんて、なんと素晴らしいことでしょう・・・。
気になったので調べてみました。
何が変わっていたのか?
従来の表示
以前のApple MapsのCarPlayでは、ナビゲーションの方向矢印や案内情報は、車のメインディスプレイ(インフォテインメント画面)でしか確認できませんでした。
現在の表示
現在では、以下の場所でも方向矢印(ターンバイターン・ナビゲーション情報)が表示されるようになっています。
- インパネディスプレイ
- HUD(ヘッドアップディスプレイ)
- その他の対応スクリーン
これにより、純正ナビと同等の表示体験を得られるようになりました。
この機能強化はいつからだったのか?
調べてみると、この機能強化は、iOS 17.4のアップデートで追加され多ものだということがわかりました。
- ベータ版発表:2024年2月
- 正式リリース:2024年3月5日
1年も前から対応していたのに、どうして気づかなかったのか不思議ですが、実際に気づくタイミングは人それぞれなんですね。
気づかなかった原因として考えられる理由に次のようなことがあるらしいです。でも、私の場合、純正ナビやGoogle Mapsだけを使っていたわけでもないので、次に示された理由の中に思い当たるものはありません(でも、そういう状況になっていたということなのでしょう・・・)。
- iPhoneのアップデートを後回しにしていた
- Apple Mapsの設定が変わっていた
- 普段はGoogle Mapsを使っていた
- 単純に気づいていなかった
同じような理由で、この機能向上を知らずに過ごしていた方は意外に多いのかもしれませんね・・・
ちなみに、この機能はApple Maps専用で、Google Mapsなどの他のナビゲーションアプリでは、インパネディスプレイやHUDへの表示はまだできないそうです。
AppleがCarPlayエコシステム内でApple Mapsに独自の統合機能を提供することで、自社サービスの競争優位性を高めているという感じです。
インパネディスプレイやHUDでの表示メリット
まず、この機能強化で対応した「ターンバイターン・ナビゲーション情報」の基本的な概念についても簡単に説明しておきます。
「Turn-by-Turn」とは「曲がり角ごとに」という意味で、「ターンバイターン・ナビゲーション情報」ドライバーが進むべき経路を一つ一つの地点で段階的に案内する方式のことです。
表示される情報として次のようなものがあります。
- 方向指示の矢印(右折、左折、直進など)
- 次の曲がり角までの距離
- 道路名や出口番号
- レーンガイダンス
インパネディスプレイやHUDでの表示により、ドライバーが前方から視線を大きく逸らすことなく案内情報を確認できるようになり、その結果として安全性の向上が期待できるというわけです。
将来の展望について
今回の機能と次世代CarPlayについて
今回ご紹介した機能は、実は少し前に話題になった「CarPlay Ultra」という次世代CarPlayとは別のものなんだそうです。
おまけとして簡単に箇条書きだけしておきます。
現在の機能(iOS 17.4で追加)
- 既存のCarPlayシステムの機能強化
- フォルクスワーゲンのGolfでも利用可能
- Apple Maps専用の機能
CarPlay Ultra(次世代CarPlay)
- 車のすべてのスクリーンを統合する新しいシステム
- 現在は海外の一部メーカー(アストンマーティンなど)のみ対応
- 日本での展開は2025年中の予定
フォルクスワーゲンでの今後の展開
残念ながら、現在のところフォルクスワーゲンがCarPlay Ultraに対応するかどうかは発表されていません。でも、今回の機能強化のように、既存のCarPlayシステムでも十分便利な機能が追加される可能性があります。
ホンダや日産などの日本メーカーはCarPlay Ultraの対応予定に含まれているので、今後の動向が気になりますね。
まとめ
Apple MapsのCarPlay機能は、iOS 17.4で思いがけず便利になっていました。
もし、フォルクスワーゲンのGolfに乗っている方でまだ気づいていない方がおられたら、ぜひこの機能を試してみてください。インパネディスプレイやHUDで案内が見えるようになると、本当に運転しやすくなりますよ。
余談ですが、ネット情報によれば、Googleのシステムを搭載したVolvoカーでも、CarPlayのApple Maps上で、方向矢印(ターンバイターン・ナビゲーション情報)表示ができるようです。
まぁ、そのうちGoogle Mapsでも表示できるようになるでしょうけど・・・
今後もAppleのCarPlay技術は進化し続けるでしょうし、CarPlay Ultraの日本展開も楽しみですね。車とスマートフォンの連携がどんどん便利になっていく時代、これからの変化にも注目していこうと思います。