数年前に横浜国立大学付属中学校の公開研究に参加したことがありました。その時に知ったのが、パフォーマンス評価です。その時は、「なるほど、そういう考え方は大切にしないといけないなあ。でも、評価が面倒くさいなあ・・・。」と思い、翌日にあるという有志で行う研修会には仕事優先で参加しないでしまいました(付属の先生にお願いして資料だけは後日入手しました)。
あれから数年が経った今日、行動主義心理学を基礎とした学習理論に代わり、構成主義の学習理論がますます注目されるようになってきています。そして、評価についても、標準テスト批判とともに、「真正の評価」と呼ばれる評価のあり方が知られるようになってきています。
新しい学習指導要領が示され、その学力観は経験主義から系統主義に少し揺り戻るような形になっていますが、これからの教育は、学校現場において構成主義学習理論の理解が進むにつれて、学習活動や評価のあり方が変化していくように思われます。まあ、その歩みは、かなり遅いとは思いますが・・・。標準テストによる評価だけで済む学習の方が、教員はすべてにおいて楽ですから・・・
さて、こんなことを考えさせてくれたのがこの本です。これまでの「評定評価観」から「問題解決評価観」へ評価観を転換していくための方向性や授業デザインのあり方について、わかりやすく書かれています。校内研修のテキストにしようとも思いましたが、みんなの顔が浮かんだのでやめました[E:sad]。「真正の評価」って何?という学校関係者の方には一読をお勧めします。
新時代の学力形成と目標準拠の評価―新学習指導要領の授業デザインを考える
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松尾 知明
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評価論と合わせて、新学習指導要領と話題のPISA型学力についての位置づけや課題について整理しておきたい方には、こちらも一読なさってはどうでしょうか?私にはこちらも参考になりました。
現代カリキュラム研究と教育方法学―新学習指導要領・PISA型学力を問う (教育方法)
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